ビューとカメラの設定

プレビューやカメラワークの設定を行います。

ビュー0-4の選択肢は、4つあるプレビューパネルのうち選択されているものに対応します。(まだ実装していないので常に左上のパネルが選択されていることになります)

ビューのタイプとしては以下が選択できます。

透視画法での画角は、画面の縦方向に対しての値になります。
パノラマのときには、マイナスからプラスまで横方向の画角の範囲が表示されます。
180度のとき、完全なカメラ周囲のパノラマになります。
パノラマ表示のときは、縦方向の画角は約70度で固定になります。
正距円筒座標、両面魚眼、全球魚眼は、360度用のフォーマット専用で、画角の設定は無視されます。

クリップ面はカメラからどれだけはなれた物体を表示するかを決めるパラメータです。2つの値に挟まれたデプス値を持つポリゴンが表示されます。

この値は、ポリゴン同士の隠蔽処理の精度に関係します。
最小値と最大値は、見たいものが表示されなくならない範囲で、できるだけ差が小さくなるように設定してください。

もし (最小値が小さすぎる、最大値が大きすぎるなど)値が適切でないと、どのポリゴンがどのポリゴンよりも手前にあるのかという計算が、精度不足によって破綻が起き、左の図のように画面が乱れることになります。




魚眼やパノラマは、数回のレンダリング画像を合成して作成します。板ポリゴンの向きが厳密にカメラの向きを向いていないと、図のように合成の境目で表示に齟齬が生じてしまいます。品質パラメータを中以上に設定してください。

これがチェックされると、カメラが自動的にアンカーの位置を向くようになります。


背景色を設定します。2つ目の色は魚眼表示の際の視野の外側に適用されます。3つ目の色は文字を表示する際の色になります。 グリッドの種類と線の太さを設定します。グリッド種類はまだ実装されていません。 画面に表示されるタグのフォントです。現時点ではグリッドフィルターのみが画面上に文字を表示する機能になっています。

Zindaij3は通常は、FBOという機能を使ってテクスチャメモリ上に描画して、その結果を画面意表示しています。(この方法で画質を少し良くすることができます)

一部のバーチャルリアリティー関連のアプリケーションには、他のアプリケーションのOpenGL描画の情報を利用して、表示の合成を行うものがあります。
その際、FBOを使うと描画情報を取得できない場合があるため、"Direct Draw" を設定することで、FBOを回避して画面上に直接描画を行います。

"Direct Draw"中は、影の描画や魚眼表示といった特殊機能は利用することができません。

また、Intel HD Graphics 等を搭載したノートPC等では FBO (特に16bitFBO)を有効に使えないことがあります。FBOの設定を8bitにするか、Direct Drawを用いてください。

表示用の画面バッファのサイズです。大きいほど高精細になりますが、レンダリング時間は伸びます

3 種類のタイプが用意されています。

RGB は通常の描画です。



RGBA はアルファ値(もしくは光学的深さ)情報を含めて表示します。プレビュー画面では透明部分は市松模様で表示されます。



デプスバッファはカメラ(正確にはクリップ面)からの距離を白黒画像で表示します。



通常の映像とデプスバッファの映像を作成して、アフターエフェクトなどで処理する方法が、もっとも高速に(近似的な)焦点ぼかしを実現する方法です。


アンサンブル平均

少しづつ違った画像の平均をとります。焦点ぼかしと、不透明なオブジェクトのディザ合成(確率的透過処理)、面光源や半透明影との組み合わせで使用します。

焦点ぼかしが設定されているときにアンサンブル平均を行うと、少しずつ違ったカメラの位置から見た画像を合成します。十分に多くの回数平均化を取ることで、(プレビュー画面上でも)焦点ぼかしを模した表現ができます。

アンサンブル平均を取るときに、ピクセルのRGBの値を用いるのが普通ですが、実は実際のモニター上での明るさにはRGB値に比例しておらず、ガンマ曲線と呼ばれる関数に従って調整されて表示されます。その関係から、RGBの数値で平均を取ると暗めの印象の画像になります。
ガンマ補正をONにすると、このディスプレイガンマの影響を補正して平均をします。 半透明なものを表示する際に、半透明なものを表示する代わりに、不透明もしくは完全に透明なものとして、一定の確率でOn/Offを切り替えて表示することができます。これをピクセル単位で行うと、擬似的に透明度の処理を行うことができます。(テクスチャ設定でディザに設定してください)

アンサンブル平均を取ることで滑らかになります。

一見トリッキーなこの半透明表現の手法の利点は、通常のポリゴンによる半透明表現と違って、前後関係を気にしなくてもよい点にあります。
Onになっているときには、自動的に背後のものを隠して表示され、Offのときは自動的に背後のものが表示されるので、その平均を取れば前後関係に関係なく半透明の表現ができます。



オブジェクトごとの前後関係のみならず、オブジェクト内のポリゴンの前後関係を無視できるので、複雑な形状のオブジェクトの表示の際に効果を発揮します。
上記のディザ合成と似た考え方で、ボリュームデータなどを点群として表示をする方法があります。
そうした表示をする際に、大量の粒子データを、複数回表示して平均を取る処理を行いますが、一度のレンダリングでは 1/アンサンブル数 だけの粒子を表示するようにします。

粒子をランダムに表示させるには、ソートの処理で「乱数」を設定してください。 面光源から落ちるソフトな影の表現ができます。


半透明なオブジェクトの影が、確率で落ちるようになります。充分に多くのアンサンブル平均を取ると、半透明影が表現できます。

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