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4. スピードコントロール

いろいろと使い道の考えられる変則的なEffect Stripに Speed Control があります。
単純に速度を速める遅める、といった速度の制御のほかに、グラフで自由に時間を操作する AE でのタイムリマップも行えるので解説しておきます。

このような短いサンプルシーンを用意しました。
シーンをStripとして配置して、それにスピードコントロールを追加でセットします。
デフォルトでは「入力ストリップの長さにストレッチ(Stretch to input strip length)」にチェックされています。
これはもともと長さ24のストリップの終点を移動させて、長さ48にするといった操作をしたときに、自動的に速度を半分にして、ストリップの長さに合わせる効果になります。
速度が半分になりました。
シーンをストリップとして使った場合、12.5フレーム目といった時間でも、
キーフレーム間の補間でアニメーションとして定義できるので、スローモーションはいくらでも行えます。

ただし、動画を素材にした場合などでは「整数でないフレーム」というものを考慮しないので、カクカクになってしまいます。
(オーバーラップ補間などは自動では行ってくれません)
このチェックボックスを外して、「速度として使用(Use as Speed)」にすると速度を数値で指定することができます。
0.1を指定すれば、10倍ゆっくりの再生が行われます。

速度にキーを打って、途中でゆっくりになる、といった変化も付けることができます。
(2.7系列では、速度変化を反映させられなかったので、強化されているようです…!)
さらにチェックボックスを外すと、操作できる変数がスピードではなくてフレーム番号(Frame Number)になり、直接フレーム数で時間を入力できるようになります。
長さに合わせる(Scale to length)がチェックされていると、フレームではなくて、0 から 1 までの数値で規格化した時間で指定します。
これでシーン全体の時間を自由に操作することができます。
最後に少し応用的な使い方を述べておきます。
(2.82a時点で)Eeveeでのモーションブラーは限定的な機能しか実装されていません。
ほんの少し時間をずらしたシーンのストリップを多数重ねて表示することで、(多少面倒くさいですが)自力でモーションブラーを実装したりすることも可能です。
自力で実装した、4枚ずれたレンダリングを重ねたモーションブラーです。
面倒くさいですけどね。

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