-Blenderで煙シミュレーションをするときの手順と注意点-

7. シミュレーションの解像度

解像度比較

シミュレーションの解像度は、Domainの設定の中にあります(Resolution:Divisions:32)
3次元のシミュレーションなので、実際には32x32x32相等のメッシュの計算になります。
解像度を倍にすれば、2かける2かける2で8倍重い計算になります。

科学技術計算などで、ちょっと解像度を上げるだけでスパコンが必要になったりするわけです…
解像度32の場合です。
しかし、マッシュルーム部分はともかくとして、立ち昇る煙になるとつるんとしていて、煙としては物足りないところもあります。

これで250フレーム分の計算をして、キャッシュファイルは188MBあります。
解像度48の場合です。キャッシュファイル621MB。
解像度64の場合です。
かなり細かな構造も見えていますが、キャッシュファイルは250ステップ分で1.4GBもありました。RAMディスク万歳。

しかし、いつでもこんなに重い計算はしたくないので、低解像度でも高解像度っぽく見せる方法を見てみます。

高解像度のふりをする機能

Domain 設定の中の Smoke High Resolution (高解像度)機能をオンにすると、実際には低解像度のシミュレーションでも、(多分周囲の情報を使って)細かい構造を作り出すという機能が働きます。
解像度32の場合です。
キャッシュファイルサイズは420MBになりました。解像度64の場合よりはずいぶん小さくなっています。
計算速度も、実際に解像度を上げるよりはずいぶん速いです。

ただし、マッシュルーム部分にも構造が生じているあたりなど、実際の高解像度計算とは若干異なる部分もあります。
Smoke High Resolution 内の Divisions を 2 すると、さらに細かく構造を作り出します。
キャッシュファイルサイズは 670MBになりました。

どういう理屈かわかりませんが、キャッシュの増え方は2×2×2の8倍ではなくて、上の場合の2倍で済んでいます。
キャッシュファイルの大きさが気になる場合は、圧縮をHeavyモードにすれば、670MBから613MBまで減りました。

Lightの圧縮効率が以前より上がっている(気がする)せいか、そんなに差もないし、計算がとても重い…
これはシミュレーション結果を保存して再利用するとき限定か、未来のCPUを利用する時に使う機能のような気がします。

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