-Blenderで煙シミュレーションをするときの手順と注意点-

6. 風の制御

場の力(準備)

風や反発力と言った力を与えることができますが、実際に煙を使って実験するのは計算時間がかかるので、パーティクルシステムを使って場の力を見てみます。

箱の中に動かない粒子を置いておけば、場の力を見るのに非常に楽に見ることができます。
まずは実験台となる粒子を生成する箱を作成して、粒子設定を行います。
箱の中に粒子を生成しますが、箱に邪魔されて粒子が見えなくては困るので、表示設定を Wireframe にして中が見えるようにしておきます。(z)

箱の中に粒子をつめるために、StartとEndをフレーム1に設定して、LifeTimeを長めに設定しておきます。

さらに、粒子の生成場所をVolumeにセットしておくことで、粒子の発生場所が(ポリゴンの表面ではなく)ポリゴンの内部になります。

粒子の初期速度を無くすために、Velocity の Normal 値を 0 にしておきます。

この状態で 再生をすると、粒子は初速0で箱の中に発生しますが、重力に引かれてみんな落ちてしまうでしょう。
さらに Field Weights 設定で重力の効きを 0 にします。Field Weigts では、重力以外の Wind (風) や Force (力) の効き具合を個別に設定できます。

これで粒子が箱の中にずっととどまるので、それに対して場の力を当てはめて実験をすることができるようになりました。
さらにもう一つ場の力を生み出すための箱を作成します。
別に形のない Empty Object などでも大抵の場合は十分なのですが、後で形の影響を見るために箱にしてみます。
箱の物理演算の設定で、Force Fieldを設定します。一番良く使うのはWind(風)だと思われるので Wind を設定します。Wind は基本的にある一方向を向いた力を与えます。

Strength: は名前のとおり場の(風)の強さです。

Flow: は空気の流れにどれだけ強制的に影響を与えるパラメーターのようです。
例えば煙シミュレーションなどの時に、極端に値を大きくすると、炎などで生じる揺らぎまで抑えて強制的に一方向の流れにしようとするようです。
場を発生する物体を置いた状態で再生を行うと、粒子が場の力に乗って飛んでいきます。一様な風なので、四角い形のまま飛んでいきました(笑)

あとは、パラメータの意味を把握できれば、粒子や煙の運動の制御をすることができるでしょう。

風の制御。

しかし、いままでの風はすべての粒子を吹き飛ばしてしまいました。きめ細かい制御には、影響範囲を設定できなければ難しいでしょう。

さらに、Use Maximum をチェックして、影響範囲の最大値を設定します
風の影響範囲がチューブ状に設定されました。
Both Z, +Z, -Z の選択肢で、風が片側だけに影響するようにもできます。
Shape:Point で +Z の設定にすると、風のオブジェクトよりも上の粒子だけが翔んでいきます。

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