レンダリング / 画像出力



レンダリングと画像出力に関する設定は、プロパティパネル内のレンダリングタブ 内に配置されています。

背景

背景色

ボタンクリックで背景色を選択します。

左のボタンは、3Dビュー画面の背景色を設定します。
右のボタンは、描画範囲外の色を設定します。たとえばドームマスター表示の円の外の色などに相当します。

背景のアルファ値

背景色を透明として扱うかどうかを設定します。

出力

サイズ

出力画像のサイズです。

ファイル名

出力ファイルのフォーマットを指定します。連番画像出力の際には、C言語の printf 構文にしたがって %d をつけます。
たとえば、img0000.png, img0001.png, img0002.png..., というようなファイル名で出力する場合には、"somedirectory/img%04d.png" のように指定します。

ファイルタイプ

出力画像のタイプです。現在 .png と .jpg にのみ対応しています。

ステレオグラム出力

ステレオグラムで出力する際に、2つの画像をばらばらに出力するか、1つのまとまった画像として出力するかを設定します。
2つの画像を出力するときにはimg0000L.png and img0000R.png. のようにL,Rのついたファイル名で出力されます。

このパネル内では、出力画像の設定のみを行い、ステレオグラムとしての設定は、カメラの設定から行います。

最初のフレームから出力

レンダリングをワークエリアの最初から開始します。
レンダリング再開時などで、現在のフレームからレンダリングを開始したいときにはチェックを外します。

シャドウマップ



シャドウマップという手法を使って影を表現します。
この方法は、光源から見たレンダリングを追加で行い(シャドウマップ)、その z 情報とカメラから見たレンダリングとを比較して影の判定をするものです。
この情報はバッファ用のテクスチャに収納されます。
そのため、影のクオリティは、バッファの解像度とマップのサイズに依存します。

解像度の低いシャドウマップだとジャギーが目立つようになります

シャドウマップは、光源の前方方向に作成されます。
マップの範囲から外れた領域では影は描画されません。

マップを固定

表示するデータや光源位置が固定であれば、毎回シャドウマップを作成しなおす必要はありません。
このオプションを有効にすると、現在のシャドウマップを固定して使いまわし、パフォーマンスをあげます。

バッファサイズ

シャドウマップに使うテクスチャのサイズです。
大きいほど高画質ですが、処理時間とGPUのメモリー使用量が増えます。

正投影時のサイズ

点光源のマップは、光源から角度90度で作成されます。
平行光線の時のマップは、角度では定義できないので、このパラメーターで定義したサイズのマップを作成します。

クリッピング距離

シャドウマップを作成する際のクリッピングのパラメーターです。
この範囲の距離でのみ影の計算は有効になります。

キューブマップ

点光源に対して、1枚のシャドウマップでは限られた範囲の影しか作成できません。
光源を囲むように6枚のシャドウマップを作成して、全方位に影を落とすことができます。
キューブマップの使用の on/off は、光源側の設定にあります。

シャドウボリューム



シャドウボリュームという手法を使って影を表現します。ポリゴンから影を落とすことができます。ボリュームデータや、粒子データを点で表示した場合のように明確なポリゴン境界のないオブジェクトは影を落とすことはできません。

長さ/オフセット

影を落とす長さを設定します。長いほど実際の影の挙動になりますが、影用のポリゴンを表示する面積が大きくなりパフォーマンスが低下します。シーンの大きさに合わせてできるだけ小さい数字を設定してください。

オフセットは、ポリゴンからどれだけ離れた場所から影を発生させるかを設定します。小さいほど正確ですが、あまり小さいと計算精度の問題から、影と通常のポリゴンの間で Z-fighting という現象が発生して画面が乱れます。

球の表面でZ-fighting の起きた例。

クリップの判定

もっとも単純なシャドウボリューム法はカメラが影の中に入っている場合に画像が乱れます。防ぐ方法はあるのですが、処理がより重くなります。データを遠くから眺めるような場合で、確実にカメラが影の中に入らない場合、チェックをはずす事で、処理を高速化することができます。

閉じた形状のみ

閉じたオブジェクトの場合は、影を光源の反対側を向いた面から発生させることで、Z-fighting による画像の乱れをある程度予防します。閉じたオブジェクトでのみ使える方法です。

半透明影

このチェックボックスをチェックすると、半透明なオブジェクトの影を確率的に処理をします。アンサンブル平均を有効にしている際に機能します。

モーションブラー

長さ/品質

モーションブラーの実装は、時間の少しずつ違う画像をオーバーラップで重ねることで実現をしています。このパラメーターは、オーバーラップさせる時間の長さと、その枚数を設定します。

ガンマ補正

画像のRGB値は、正確にはモニター上の明るさには線形では対応せず、ガンマ補正されて表示されています。そのため、RGBをオーバーラップのために単純に平均化すると、実際の明るさの平均よりも暗くなります。このチェックをすると、上記の効果をキャンセルするようにガンマの調整を行います。

アンサンブル平均



いくつかの画面効果は、複数のレンダリング結果を合成することで得られます。ここでは平均処理のレンダリング数を設定します。
アンサンブル平均は、"焦点ぼかし", "大きさを持つ光源", "半透明影" , と、確率的透過処理のためディザ処理と一緒に使用します。

ガンマ平均

アンサンブル平均では、複数のレンダリング結果が平均されます。モーションブラーの場合と同様の理由で、RGB値の単純な平均は、実際の明るさの平均を反映しません。 このチェックボックスをチェックすると、その効果をキャンセルするようにガンマ補正を行います。

サブピクセルレンダリング

アンサンブルを行うと、ほぼ同じレンダリングを何度も行うことになります。
そこで、どうせ何度もレンダリングを行うのであれば、毎回僅かにずれたレンダリングを行うことで、サブピクセルレンダリングによる画質の向上を行うようにしました。


解像度の低いバッファでレンダリングした画像です。バッファの解像度によるドットが見えてしまいます。
(Zindaijiの表示時に、バッファから画面サイズに一回リサイズするので、その時の補間により少しだけぼやけています)
右がサンプル数4でレンダリングしたものです。アンチエイリアスがかかり、品質がよくなっているのがわかります。


1/2サイズバッファを有効にすると、アンサンブル平均を行うときのバッファサイズを半分にします。(結果を書き込むためのバッファサイズはそのままです)
描画の重いシーンでアンサンブル平均を行いたい時に、速度を上げるための緊急避難的な機能です。
バッファサイズを2倍にして、1/2サイズバッファのアンサンブル平均をかけると、レンダリング時の解像度は一緒なのですが
(結果を書き込むためのバッファは2倍になるので、)そのままの状態でアンサンブル平均をかけるよりも僅かに品質面で得をするはずです。(右)

レンダリング

スナップ/連番のレンダリング

スナップショット、もしくは連番アニメーションのレンダリングを開始します。

Zindaiji4 は プレビュー画面とレンダリング結果の区別はなく、出力される画像ファイルはプレビュー画面に出ているものと同一のものです。(通常の3DCGソフトは両者を区別することが多いです。)

(そのため、通常はプレビュー用に下げていたレンダリング品質を上げた状態で最終出力を行う、というワークフローになります。)

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