PDCファイルの読み込み
PDCファイルは、Mayaのパーティクルシステムのキャッシュファイルです。
いくつかの基本的なデータはZindaiji3で読み込むことができます。
ただし、内部で持っているデータなどがだいぶ異なるので、本来のMayaほど多彩な表現をするのは難しいでしょう。
比較的単純な表現を、高速に行うときに効果がある可能性があります。
PDCの文法
データのタイプをMayaPDCに設定します。実際の読み込みをする前に、「PDC ファイルの文法チェック」ボタンで、ファイルの読み込みを行わずに、データの内部構造を見ることができます。データの内部構造は、アトリビュート欄とデータの構造欄に表示されます。
ヘッダーにはメタ情報として粒子数とアトリビュート数があるはずです。フォーマットのバージョンは1を想定しています。
アトリビュートの種類は名前で判定をします。デフォルト状態では次表の名前に関連づけれられています。位置などの3次元のデータは Vector Array として、そのほかは1次元配列 (Double Array)として収納されていることを前提としています。
position | 位置情報
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velocity | 速度情報
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acceleration | 1/2 加速度情報
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jerk | 1/6 加加速度情報
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radius | 半径
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dradius | 半径の時間変化量
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mass | VALUE1 (任意の物理量)
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dmass | VALUE1 の時間変化量
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type | 粒子の種類
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particleID | 粒子のID
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※加速度と加加速度について 通常は補間によってZindaiji3の内部で計算されますが、予め加速度と加加速度を与えておくことができます。その際には、補間の方法を補間無しに設定します。(補間をすると、補間処理の際に上書きされます)
加速度、加加速度情報は、実際の加速度の(1/2)倍、(1/6)倍を与えてください。これは、補間の際にテイラー展開 位置 + 速度xΔt + (1/2)加速度xΔtxΔt + (1/6)加加速度xΔtxΔtxΔt を計算する際に、係数を予め与えて計算量を削減するための仕様になります。
※半径とVALUE1の変化量について 半径とVALUE1の変化は、値 + 微分値xΔt の1次までしか計算しません。
※精度について Mayaのキャッシュファイルは、double 精度で記述されますが、Zindaiji3では内部では float精度で処理をしているので、精度の半分は無駄になります。
大規模なデータではExport機能などを使って一度ファイルサイズの小さいデータに変換しておくなどがお勧めです。
関連付けられた名前の変更
データに関連付けられた名前は変更をすることができます。
たとえば、半径情報の名前がデフォルトで設定されている radius ではなく spriteScaleXPP であるようなデータであれば、該当する データに対して 右クリックメニューから「半径 として読む」を実行することで、半径情報として読み込みを行います。
PDCファイルの連番
PDCファイルの連番は、秒間6000コマが基本単位となっています。秒間30枚のアニメーションであれば、200おきに作成されることになります。
通常は連番タグで連番の間隔などを指定しておく必要があります。
また、連番の桁もそろっていないため、ファイル名の連番指定で %04d (4桁) といった指定ではなく、%d とする必要があります。
(通常のファイル選択をすると、自動で桁数を指定します。手で直接 %d 部分を指定してください)
秒間6000コマは驚くべき数字ですが…秒30枚や秒24枚、25枚といった各規格に対応するために公倍数を基準にした結果なのでしょう、おそらく。
データ読み込み
データ構造が問題ないことが確認できた後に、「連番ファイルを開く」を使ってデータの読み込みを開始してください。
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