フリーウェアでシミュレーション結果アニメーションを作る

Linux/UNIX でも Windows 資産を使いたい



Wine


■ Linux/UNIXは Windows環境に比べて初心者お断りな雰囲気がありますが、やはり何かと強力なOSで、きびきびと安定して動く傾向があります。
特に、中級者以上のユーザーならば、多くのことがWindowsと同等以上に行えるはずなのですが、ユーザーの偏りから、「Windowsで有名なこの定番ソフトが移植されてない!」というのがなかなか大きな壁になります。(特に画像映像分野では)

■ 実はWindows用の実行ファイルを解釈して、Linux/UNIX上で動く環境を作ってしまおうというプロジェクトが延々15年ぐらい走っていて、意外なほど多くのWindows用のソフトがどうにかこうにか動くという状態になっています。

■ 以下のサイトでダウンロードができるので、Linux/UNIX 派の人は導入してみると、ソフトウェア資産の面でかなりの増強になるでしょう(自分はMacユーザーではないのでなんともいえないのですが、MaxOSX版もあるようです)

http://www.winehq.org/



Wine のインストールと設定


■ 公式サイトからダウンロードページに行くと、ソースコードを自分でコンパイルするという昔ながらの上級者向けの配布方法の他に、有名どころの各ディストリビューション向けに実行ファイルをダウンロードできるようになっています

(Development release は現在進行形で開発中の物で、公開している中身が変わっていくので注意。Stable releaseの方が、一旦停止させて中身を替えないバージョンになっている)


■ また、パッケージ管理用のソフトウェアが動いていれば、単にアプリケーションの追加で(多分Stable Release版が)インストールされると思います。

apt 系のパッケージ管理をしていれば、コマンドラインでは
apt-get install wine
を管理者権限で実行でも行けるでしょう。
(自分は使っていませんが、yumなら yum install wine ということです)


■ 一度Wineを実行すると、.wine/ 以下に Wine 用のディレクトリーが作られます。
$ wine cmd
でDOS(っぽいもの)が立ち上がるので、一度実行すれば、.wine/が作られているでしょう。
さらに下を見ると .wine/drive_c/program Files や .wine/drive_c/windows 等と Windowsのような環境が構築されているのが分かると思います。

■ また、インストール直後は日本語環境は、フォントまわりがボロボロの可能性が高いので、フォントまわりをいじります。
(追記:この頃はフォント周りの不具合は比較的少なくなったようなので、問題がなければいじらないほうが良いかもしれません)

■ Ubuntu等のパッケージ管理付きLinuxであれば、メニューから管理ツールが開けます。コマンドとしては winecfg です。

ここで、メニューやメッセージボックスのフォントを変更できます。


ソフトのインストール


■ 実行ファイル(及び周辺のファイル)をコピーするタイプのソフトの導入は非常に簡単です。そのままコピーして、wineを介して実行するだけです。定番の映像編集用のフリーウェアである VirtualDub をコピーして実行するなら
$ wine .wine/drive_c/Program\ Files/FREEWARES/VirtualDub/VirtualDub.exe
でいけます。(もちろんフォルダの位置に応じてパスを変更します)

■ デスクトップ環境に拠りますが、拡張子.exeはWineで実行する、という設定にしておけば、Windowsで使っている感覚で Windows用のソフトが(運が良ければ)実行できるでしょう。


■ インストーラでインストールするソフトは、Wineでインストーラを実行することで、(運が良ければ)インストールされます。インストーラの日本語表記が化けることが良くあるので、なかなか厄介なのですが、インストーラが文字化けしてもインストールできるソフトは結構あります。

■ 映像関係で厄介なのはコーデックの導入です。これらは代替ソフトを探すなどとは行かず、インストールできなければどうしようもありません。

■ 非破壊圧縮のコーデックである Huffyuv 及び、LCL(avizlib)は、.inf 形式で配布されています。この形式は、Windowsでは右クリックメニューからインストールできましたが、Wine上では一手間かける必要があるようです。

■ 一旦 wine cmd で DOS(っぽいもの)を立ち上げて、DOS(っぽいもの)上でインストーラのあるディレクトリーに移動し、以下のコマンドを実行することで、Huffyuvとavizlibはインストールできました。
rundll32 setupapi.dll,InstallHinfSection DefaultInstall 128 ./huffyuv.inf
rundll32 setupapi.dll,InstallHinfSection DefaultInstall 128 ./avizlib.inf

実用に耐えたソフトなど


■ 以下は映像関係で自分が普通に(もしくは騙しだましでも)実際に使えたWindows用フリーウェアです。(Wine 1.2.1あたりの時代の情報です)

■ 以下は使いたかったけれども駄目だったフリーウェアです。


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