Blender 暴発しがちな操作と復帰法



2022.11.06 最初のアップ (Blender 3.3 頃)
2023.03.07 Alt-B の項目追加

ねらい

誤操作で何か余計なショートカットキーを押してしまった。
モードが切り替わったり、要らない情報が表示されたり、欲しかった表示が消えたりで大変です。
そして「いつのまにかそうなっていた」「普段使っていない機能」だと、Undoしても戻らないし、どうやって解除すればいいか分かりません。パニック!

ということで、そういう暴発しがちな機能をメインに、気を付けた方が良い操作だけをまとめるのを作っておこう、というものです。

目次
いつもと違うXYZ軸が表示されて、物が動かない
いろいろなオブジェクトの表示が消えた
いろいろなオブジェクトの表示が消えた その2
いろいろなオブジェクトの表示が消えた その3
オブジェクトを選択しても、別のオブジェクトの情報が出たまま
一部しかレンダリングされない。赤い四角が出る
描いたはずの線が表示されない
キーやカーブが表示されない
謎の点線が表示される

オブジェクトモード時

いつもと違うXYZ軸が表示されて、物が動かない

オブジェクトの見かけの位置は変えずに、原点だけを動かすモードになっています。

Ctrl + .(ピリオド) が ON/OFF の切り替えです。

いろいろなオブジェクトの表示が消えた

オブジェクトのコレクション分けをしている時に起きます。
(テンキー側ではない)数字の0-9キーまでのショートカットが「あるコレクションだけを表示」に対応しています。
(数字はアウトライナーでの並び順になります)
アウトライナーを見れば状況は分かるのですが、
気が付かないとオブジェクトが消えたと焦ります。

Undoは効くのですが、「コレクションを全部表示」のショートカットは無さそうなので、
多量にコレクションがあると、状態を戻すのが少し手間です。
Shift や Alt の組み合わせが、
10-19 番目のコレクションや、トグル表示に対応しています。
(ちなみに、Ctrl + 1 は subdivision surface モディファイアをセットするショートカットです)

いろいろなオブジェクトの表示が消えた その2

"/" キーで、ローカル表示とグローバル表示が切り替わります。
ローカル表示は選択したオブジェクトだけに集中して編集などを行うモードですが、
暴発してしまうと「他のオブジェクトが消えた」という症状になるわけです。
他のオブジェクトは非表示状態ではないのでアウトライナーでは状況が分からない点が先ほどとは違います。

オーバーレイ表示で、左上に Text Info(テキスト情報) を出していれば、
Local(ローカル)の文字が表示されるので、そこで区別ができます。

いろいろなオブジェクトの表示が消えた その3

表示の一部だけを切り取って、複雑なメッシュの内部の編集をしたりしやすくするための表示機能(Clipping Region)があります。
例えば部屋のジオラマみたいに部屋の外観と室内が一体化したようなオブジェクトの、室内にある家具を編集したいような場合などが想像しやすいでしょうか。
Alt-B からのドラッグで一部を表示するようになるのですが、暴発させて何もない場所を表示させたりすれば、何も表示されなくなってしまいます。
もう一度 Alt-B を押すことで解除がされます。

3Dビュー内に Clipping(クリッピング) と表示がされるので、注意深く画面を見ていれば、暴発状態に気が付くことが出来ます。

プロパティパネル

オブジェクトを選択しても、別のオブジェクトの情報が出たまま

パネルの右上のピン止めをすると、そのパネルがずっと固定表示されます。
もともと、2つのオブジェクトのプロパティを比較したい…というような時に使う機能ですが、
知らずに暴発させると、それしか表示されなくなって困ります。

左側のタブ選択部分も、いつもより非常にすくない表示になるのでここでも異変に気が付けます^^);

レンダリング

一部しかレンダリングされない。赤い四角が出る

一部だけレンダリングする機能は、Ctrl + B を押してマウスドラッグで範囲を指定することで発動します。
これが有効になっている状態は、画面に赤い四角が出ているので分かりますが、解除の方法を知らないと困ります。
Alt + Ctrl + B で解除になります。

プレビュー画面とレンダリングの違いがありますが、
先ほどの Clipping Region (Alt + B)の暴発に近いですね。
Eeveeや、ビューポート表示だと画面上は赤い線が出るだけですが、
Cyclesで実際にレンダリング画像を見ると実際に表示されるレンダリング領域も狭くなるので、
一部だけで確認をすれば良い時などに高速化に使える機能です。

ちなみに「アクティブオブジェクトがカメラだと」白いハンドルが出て、
「領域をマウスで掴んで動かせる」というマニアックな設定もあります。

GUI上でも、3Dビューに対しての有効/無効 シーンのレンダリング自体に対しての有効/無効が同名で設定されていて、
知らずに誤爆させるとややこしい機能です。

グリースペンシル

描いたはずの線が表示されない

「最初のキーフレーム以前」の時間には、グリースペンシルは表示されません。
レイヤーやマテリアルの表示非表示の設定なども怪しいのですが、
他に怪しい原因としては、「最初のキーフレームがシーン先頭にない」があります。
アニメーションを作るときはキーの時間を意識するのですが「一枚絵だけを配置する」ような時には忘れがちです。

空のグリースペンシルを作る時、キーは「今の時間」に作られるのがこのミスを生みがちです。

グラフエディター、ドープシート等

キーやカーブが表示されない

表示のフィルター機能で「選択したオブジェクトや、エラーのあるオブジェクト」だけを表示するモードになっている。
アイコンも目立つ場所にあるので「誤って暴発しやすい」…というものでもないのですが、初心者の躓きやすい(質問が良く出る)部分という話を聞きました。
「選択したオブジェクトだけの表示」の他に、他のフィルタ機能も多少あるので、
誤爆すると欲しい情報が見えないことがあります。

また、右側の「漏斗」のアイコンからも、フィルターのフル機能にアクセスできます。
名前でフィルタリング…なども行えますが、
うっかり使い終わった後でクリアを忘れると、「角度しか表示されない!」などの症状になることもありそうですね。

謎の点線が表示される

また、フィルタ関係のアイコンに混じって、
(比較検討用に)点線で編集前の元のカーブを表示する機能があります。

これも暴発させると、謎の点線が出て消えない…ということになるわけですが、
元のアイコンが、よく見ると×印で削除するアイコンに変化しています。
(これで削除です)
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