Fence Maker (ver. 1.4)

これは Blender(3.2以降) 用のアドオンです。

柵やフェンスのような構造や、簡易的なトラス構造、ガードレールのようなフェンスをシンプルな4角ポリゴンの構造から作成します。

2021/01/07 ver0.4
2021/01/21 ver0.5
2021/01/30 ver0.6
2021/02/06 ver0.7
2021/02/14 ver0.8
2021/02/26 ver0.9
2021/03/21 ver1.0
2022/06/25 ver1.3 Blender 3.0 用
2022/08/08 ver1.4 Blender 3.2 用

Install

古いバージョンが入っている場合は、まずアンインストールをしてください。

ダウンロードしたパッケージを展開します。
中には このドキュメントを(HowToUse.html)を含んだ説明用のファイルと アドオン本体の@addon_name@V*p*.zip ファイルがはいっています。
この@addon_name@V*p*.zip がアドオンの本体なので、これを通常のアドオン追加の手順でインストールして有効化します。




使用法

基本的な使い方

最初にキャンバス用にオブジェクトを作成して、基本となる形状を作ります。
編集モードで選択された面を元に、フェンス状のオブジェクトを作成することができます。
=>

メッシュ編集モード

インストールに成功するとメッシュ編集中の Create タブの中に FenceMaker パネルが追加されます。



編集中のオブジェクトの選択された面や辺の情報を元に構造を作成します。
この時、面は比較的単純な4角ポリゴンで、向きがそろって奇麗な形状をしていることを仮定して形状を作ります。
斜面上のフェンスのような、菱形状のポリゴンまでは対応しますが、それ以上に歪んだり斜めになった面では形状が崩れます。

面作成

クロス クロス(斜め) 金網
ロープ 有刺鉄線 ガードパイプ

柱作成
柱の付属物作成
トラス作成
ガードレール作成
車止め作成

面作成


選択した面の上に、フェンス構造を作成します。
作成した構造は、新規のオブジェクトとして編集中のオブジェクトとは別に作成されます。
新規オブジェクトは、太さを設定したカーブオブジェクトとして作成されます。



タイプ(Fence Type) 格子構造や金網といったフェンスのタイプを選択します。



クロス

格子状になった基本的なフェンス構造を配置します。



配置V(V Align) Vertical(垂直)方向の位置の基準を上部か下部に設定します。
ベベル深度(Bevel Depth) 線の太さを設定します。
幅、高さ(Width, Height) 線の間隔を設定します。
フィット(Fit) 線の間隔をポリゴンの端にフィットするように調整します。
余白(Mergin H) 左右の配置に余白を作成します。
0の時は左右の端は別途作成した柱が占めるものとして縦の線を作成しませんが、0以外の場合には端の線を作成します。
飾り(Ornament)上下の端に飾りをつけます。 現在7種類が実装されていて、下図はそのうちの2例になります(リングと三角形)

サポート(support)飾りを支える横方向の線構造の有無とその数を設定します。

キャップ(Cap)型の場合は、さらにサブタイプで形状を選択することができます。
(シンプル、テーパー、丸め、帽子型)




解像度 U (Resolution U) U 方向の解像度を指定します
半径(Radius)(A,B) 飾り全体のサイズや、パーツごとの比率などを指定します
上部、下部に配置(Fill Top/Bottom) 飾り(もしくは飾り線なしの)横の線を最上部、最下部にも配置をします。

水平、垂直(Hrizontal, Vertical) 横、もしくは縦のラインの表示をそれぞれ ON/OFFします。

H,Vオフセット(Offset H/V)格子を重なった状態ではなく、縦横ずずらして配置します。

位置情報をコピー(Copy Transform)新たに作成するオブジェクトと元オブジェクトの位置情報を合わせます
外すと、原点に作成されます。

表示が重なって見づらい際に、わざとずらすような際に使うこともできます。
スムーズシェーディング(Smooth Shading)スムーズシェーディングを有効にします。
解像度(Resolutuon)線に太さを持たせるときに解像度です。解像度0が四角柱になり、大きいほど断面の円が滑らかになります。
位置情報コピー(Copy Transform)作成したオブジェクトの位置を元のオブジェクトの位置に合わせます。
チェックを外すと、原点に配置されます。
マテリアル(Material)新規オブジェクトに元オブジェクトのマテリアルをコピーします。
(マテリアルスロット0のマテリアルをコピーします。マテリアル分けなどは行えません)
タイプ(Type) 作成するカーブの断面を設定します。

円柱か四角柱かを指定します。
オブジェクト(四角)(Rect Object) を選択した場合は、断面用のカーブオブジェクトを新たに作成して、それを利用します。
後から編集して断面の形状を変えることができます。

また、初期の形状のアスペクト比を変更して、平たい板でできた格子状にすることもできます。

クロス(斜め):

斜めの格子が作成されます。



方向 A,B(Direction A,B) 斜めのラインの表示をそれぞれ ON/OFFします。
オフセット A,B(Offset A,B) 斜めのラインの表示をそれぞれずらします。


金網(Wire Mesh)

金網状のフェンス形状が作成されます。

面を挟んで奥側と手前側に作成されるので、元のオブジェクトを半透明表示しておいたほうが調整しやすいです。



各種パラメータは格子(クロス)の時と似ていますが、幾つか違うものがあります。
カーブ(Curve Type) カーブのタイプを指定します。ベジエの場合はより滑らかな表示になります。
歪み、頻度(Distortion,Frequency)歪んだ金網を作成します。歪みの大きさとノイズの周波数にを指定します。
オフセット(Offset)金網が全体的に法線方向に歪む傾向を設定します。
サポート、数(Support,Number)金網をサポートするためのワイヤーを横方向に追加します。

ロープ(Rope)

単純な線で構成されたフェンスです。
等間隔の複数のロープ、もしくは1本のロープを任意の場所に貼ることができます。



シングル(Single)ロープを1本だけ貼るようにします。
aロープのたるみのパラメーターです。
値を小さくするとたるみが大きくなります。
端末部(Terminal)端末の形状を、結び目や金具にすることができます。

リングなどの部品と組み合わせて使用します。
結び目の位置などは手でパラメーターを調整します。

有刺鉄線(Barbed Wire)

有刺鉄線を横に張ります。




各種パラメータは他のタイプの設定と似ていますが、幾つか違うものがあります。
ねじりの半径、幅(Twist Radius, Width)1本のワイヤーは実際には2本のねじり合わせたワイヤーからなっています。
ねじりの半径と幅を調整します。
棘の間隔(Barb Interval) 配置する棘の間隔です。小さいほど多くの棘が配置されます。
歪み、頻度(Distortion, Frequency) 鉄線を歪めます。歪みの大きさと、パターンの周期を設定します。


ガードパイプ

パイプで作られたフェンスを配置します。



Typeタイプは5種類用意されています
Offset H柱とガードとの隙間を設定します。柱の太さに合わせて調整します。

柱作成

選択された辺に沿って線を配置します。

フェンスの縁や柱を作ることを想定しています。



オプションは、共通の物や類似したものがありますが、
柱作成時の特有のものは以下になります。

傾き(Tilt)角柱などの向きを辺の法線に合わせます。

辺は本来は法線方向は定義できないので、実際には周囲の面の法線になります。
角のエッジなどでは、辺を共有する2つの平面の平均になります。
歪み、頻度(Distortion, Frequency)柱を歪ませます。
簡易的な木の柵の表現を想定しています。

垂直、非垂直(Vertical/NotVertical) 垂直な柱と垂直でない柱を別々に作成の on/off の設定をします。
しきい値(Threshold)垂直な柱と垂直でない柱の判別の閾値です。
少し歪んでいる構造の場合、ちょっと傾いた縦の柱が非垂直と判定されないように調整します。
オフセット(Offset) 横方向の柱のオフセットを指定します。
半径比率(Radius Ratio) 非垂直(横)の柱の半径比を設定します。

特に角柱はサイズ比が1のままだと、縦と横の柱で面が重なり合う部分が出てしまうので、
少し半径に差をつけた方が良い結果になります。
伸長(上下、縁)(Extend Top/Bottom/Rim)柱の上部、下部と、左右の端を伸ばします。

オフセットと組み合わせて、角などの形を調整します。
タイプ(Cap Type)柱の上部に飾りパーツを作成します。
キャップで選択できる形状は、面作成で格子型のフェンス作成の際のキャップと同様の形状になります。

もしくは、カスタムとして別オブジェクトを選択してキャップとして使用することができます。
基部(Base Type)
サイズ(Size)
アスペクト(Aspect)
柱の下部に土台パーツを作成します。

現状では、角柱と円柱が用意されていて、サイズとアスペクト比を調整でできます。
マージ、閾値(Merge, Threshold)繋がった直線を1本の線にまとめます。
また、その際に直線と判断する閾値を指定します。

L字型(L-Shape Object)

L字型に設定すると、金網などでよく使われるL字とV字の支柱になります。
形状が特殊なので、他の形状とは別のアルゴリズムを使います。
ベースになるポリゴンの形状は、横方向に伸ばすだけで、縦方向に伸ばした形状は使えません。
(詳しくはガードレールの項目を見てください)




ソリッド化、厚さ(Solidify, Thickness) Solidify モディファイアで厚みをつけます。
ビス(Vis) ビスを配置します。
オフセットA,B(Offset A,B) ビスの位置の調整をします。
ビスの形状は固定されていて、長さを変えることはできません。

柱の付属物作成

柱に付属する追加のオブジェクトを作成します。
現時点では、反射板と、斜めのサポート材を実装しています。

反射板(Refrector) ポール上に反射板を配置します。
3種類の反射板が用意されています。
コネクター(Connector) フェンスを固定するコネクターを配置します。
クリップ型のコネクターと、紐などをつなぐリングの2種類を実装しています。


アスペクト クリップの金具の形状のパラメーターです。

複数のパラメータによって適切な形が変わるので、自動での設定はあきらめて、手で設定するようにしました…
リングへのコネクター 上下のパーツを、リング状のフェンス飾りにつながるコネクターにします。

リング(Ring) This type of connector attach rings to the pole.

Use with rope type fence.


Size and position can be controlled by above parameters.
サポート(Support) 柱の背後に斜めのサポート材を作成します。


サイズ、角度、オフセット
(Size, Angle, Offset)
サポート材の形状を設定します。
拡張(Extend) サポート材を伸ばします。
斜めになったフェンスや、傾斜のある地面などで、
サポート材が地面に届かない時のためのパラメータです。

トラス作成

トラスの斜めの支え部分(斜材)の構造を作成します。

作成されるのは斜めの柱の部分だけで、柱の部分は別に作成したものです。



オプションは、共通の物や類似したものがありますが、
トラス作成時の特有のものは以下になります。

角度(Angle) 斜めの構造の角度を、実スケールの数値で決めるか、アスペクト比で決めるかを指定します。
アスペクト比(Aspect Ratio) 狭いほうの辺の長さを基準にして、縦方向の長さを決めます。
アスペクト比1の時が45の角度になります。
オフセット係数(Offset Factor) 柱の太さと、トラスの太さを見越して、構造を辺の位置からずらします。

単位は自分自身の太さになります。(2にすると、太さの2倍分のずれになります)
接合部サイズ(Joint Size)トラスの斜材部分は、直接折れ曲がるのではなく少し平行部分を取ってあります。
そこの部分のサイズを調整します。
(実際のトラス構造の斜材の構造がそうなっている、というわけではなく、
急角度の折り曲げによる表示の乱れなどを防ぐのが主目的です)

注意点)現時点では、斜め張ったトラス構造の場合は単純なシア変形した構造になり、あまり良い結果にはなりません。

斜めに使う場合は、四角柱を傾けた形状を元にしてください。

ガードレール作成

ガードレールの様に、長く連なったフェンスを作成します。



面ごとに独立したユニットではなく、連なった面に沿って形状を作るので、横一列につながった面から形状を作成してください。
その他の形状から作成した場合の結果は、面のインデックス順などに依存して不定です。

多少の歪みには対応しますが、あまり極端に歪んだ形状や、強い曲がり場合はうまくフェンスの形状を作れない場合があります。

タイプ(Type) パイプ型のフェンスと、レール型のフェンスを選択します




パイプ型とレール型

ガードレール作成で作成するのは、横に伸びたパーツのみなので、柱の部分は柱作成で別途作成します。

解像度 U(Resulutin U) 滑らかな曲線にするために横方向の補間の解像度を指定します。
まっすぐなフェンス以外の時はある程度多めに指定します。

数 (Number) パイプの数を指定します。
オフセット(Offset)レールの位置を、柱と重ならないようにずらします。
柱の太さに合わせて調整します。

大きくずらすと、このような形状になります
余白、スライド(Mergin, Slide)上下方向にサイズと位置をずらします。

コネクター(Connector)ポールとフェンスを接合するパーツを作ります。
現時点では形状は1つだけで、選択肢はありません。
半径 A,B,C(Radius A,B,C)コネクターのパーツのサイズ比を調整します。

反対側(Opposite)コネクターのパーツを反対側にも伸ばして、ポールの逆側に顔を出させることができます。
ポールの太さに合わせて調整してください。

ビズ(Vis)
サイズ(Size)
方向(Direction)
数(Number)
コネクター部にビズを配置して、位置や数の調整をします。

終端(EndCap)
終端部のキャップの形状を設定します。
特殊な形状として、パイプを曲げたカーブ形状が2種類用意されています。

ベジエカーブの端を補正する
(Adjust Bezier Tips)
自動ハンドルで曲がったベジエカーブを設定した場合、端がやや反り返ります。
端の自動ハンドルを修正して、反り返りを解消します。

レール型のフェンスは、一般的なガードレールに近い形状を作成します。
現時点で形状は1つだけで、選択肢はありません。
ガードレールの仕様上の寸法などは調べていないので、大まかな見た目だけで合わせている形状です。
カーブのベベルオブジェクト機能を使っているので、後から使用しているオブジェクトを編集して調整することができます。


終端、半径(End Cap, Radius)ガードレールの終端部の、巻き付いている部分を作成します。

カーブのみで作成できる形状で作成していますが、その限界として凹凸をふさぐ部分のパーツなどがありません。
将来の改善点になります。
コネクター(Connector)ポール部分との結合用のパーツを作成します。

ビズ、サイズ(Vis, Size)結合部にビズ用のパーツを作成します。

Make Carstopper

一連の連なった車止めを配置します。




車止めの形状タイプは現在1種類のみ実装しています。

余白余白を設定します。
連続した面から作成する際に、車止めが重なり合うことを防ぎます。

Support横方向のサポート材を配置します。
Ringリング状のパーツを配置します。
間にロープを張るといった用途に使います。

オブジェクトモード

フェンス作成用の面オブジェクトを作る時に、手動で面を張っていく手間を減らすための機能がいくつか用意してあります。
これらの機能は、オブジェクトモード時に使えます。

テンプレートを配置

フェンスのタイプに応じたテンプレート形状を作成します。
選択肢として選べるサイズのパラメーターは、典型的なフェンスのサイズになっています。

オブジェクトは原点もしくは、(オプションが有効であれば)3Dカーソルの位置に配置されます。

Face Orientation(面の向き)オプションを有効にすると、面の向きが確認できます。

(このオプション表示は、オーバーレイ表示オプションのFace Orientation(面の向き)オプションを表示しています)

アノテーションから変換

まっすぐなキャンバスだけではなく、任意の曲がった形状をアノテーションを元に作成することができます。



フリーハンドの線なので、長さのコントロールをすることは難しくなります。
フリーハンドの線を一定間隔で区切ると、最後に短いあまりの部分ができることがあります。
そうしたことを防ぐために、閾値のパラメータ以下に接近したコントロールポイントは、マージして1つにするようにしています。
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