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2. Effect Strip

レイヤーのやや詳細な変形や、ぼかしなどのエフェクトには、Effect Strip を利用します。AEの調整レイヤーに少し似ていますが、調整レイヤーが、自分より下のレイヤーすべてに対してエフェクトがかかるのに対して、Effect Strip の多くは対象の Strip 1つ(もしくは2つ)に対して影響が出ます。

調整レイヤーのように下のレイヤーすべてにエフェクトがかかる Adjustment Layer が Effect Strip の一種として存在します。)

■ Effect Strip

Strip (レイヤー) を選択した状態で、Effect Strip の Transform(変形)を Add (Shift + A) します。
Effect Strip が上に乗りました。

この状態で元の Strip (レイヤー)は見えなくなり、代わりに、効果の適用済みの Effect Strip が見えるという仕組みになります。
そのためアルファチャンネルのついた画像の場合、元の画像ではなく Effect Strip 側の Blend Type を設定をしないと透明で上書きをしてしまいます。
Transform(変形)には、平行移動だけではなく、スケールや回転の設定もあるので
このような表現が可能になります。
複数のエフェクトをかけるときには、元の素材に対してではなく、Effect Strip に対してさらに Effect Strip を追加する形になります。

アフターエフェクト上でのエフェクト追加に比べると、(自分には)まだ操作性や自由度には難があるように思えますが、
急に AE の入っていないマシン上で簡単な映像処理を行いたい時などには、充分役に立つ場面はありそうです。

(Blenderのインストールはどんなマシンにも行えますからね)

■ 複数 Strip (レイヤー) へのエフェクト (クロスフェード等)

重なった2つの Strip (レイヤー) を選択した状態で、Cross などの Effect Strip を適用すると、
クロスフェードなどの効果が得られます。
重なった部分に Cross という Effect Strip が作られます。
その間、元の Strip の表示の代りに Effect Strip が作った表示に置き換わる訳です。
例えば、このような形で3つの Strip (レイヤー) を作成し、
前後に Cross を組んでシーンの範囲をきちんと連続するように組み立てると、
クロスフェードでひたすら繰り返す動画などが作れます。
エフェクトに応じて、デフォルト状態(クロスフェードであれば、単純にフェード)が設定されています。

必要に応じて Default を外すと、自分でキーフレームを設定して
エフェクト効果の時間進化などを変更できるようになります。

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