-Blenderで剛体シミュレーションをするときの手順と注意点-


10. 静止画用の瓦礫が欲しい

■ 瓦礫を再利用する

リアルな破壊はアニメーションにも重宝しますが、破壊の結果も背景用の静止画に再利用するなど色々と使い道が考えられます。
Cell Fracture Add-on を使ってばらばらにするのですが、建築物の破片の雰囲気を出すために、ただの立方体よりも平らな面が多く出るようにしました。

ある程度までの形状であれば、問題なく分割ができますが、あまり複雑な形状だとうまくいかない場合もあります。
Cell Fracture を実行しました。
沢山の破片が欲しかったので、幾つか試行して上のようなパラメータになりました。
うっかりしたパラメータにすると重くなりすぎて操作が帰ってこなくなり、タスクマネージャでプロセスを切る羽目になるかもしれません。
実行する前に保存しておくなど、保険の準備を…

Recursion: 2 破片の破片の破片まで発生させるようにしました。
Clamp Recursion: 1000 破片の上限を1000にしました。

Show Progress Realtime: OFF デフォルトでは処理の過程が画面に表示されるのですが、今回のように多量に破片を作るときは処理が重いので切っておいた方が無難です。
全てのオブジェクトに対して、剛体シミュレーションの設定をします。前ページと同じように、全ての破片を選択状態にして、アクティブなパーツにたいして1つ剛体設定をして、Copy From Active (アクティブからコピー)を行うのが一番楽だと思います。

意外に重い処理なので、1000を超える破片は辛抱が必要かもしれません。(1000破片で数分かかります)
適当に床面や壁面を設定して、シミュレーションします。

■ まとめて1オブジェクトにする

あとは、最終状態のオブジェクトをまとめて1つのオブジェクトにすれば良いわけです。

親子関係など余分な設定していた場合は、最初に取っ払っておくのがいいでしょう。 (ただその場で壊す分には関係ないですが、位置の微調整や、壁にぶち当てるアニメーションした後での破壊といった状況で、親子関係を使う可能性が)
あとは、Join(Ctrl+J)機能を使って、複数のオブジェクトを1つにまとめれば、床にまき散らされた瓦礫オブジェクトができました。

あとは要らない剛体設定などは切っておきます。
瓦礫オブジェクトができたので、必要なところに必要なだけコピーを取って配置をすればO.K.です。
建造物の破片とみなしても良いですし、Subsurfなどで角を取れば、自然の堆積物などもまぁまぁ行けます。

ただ、地形の凹凸に沿って配置したくなったり、複数コピーするとめりこむ破片が出てきたりなどするので、場面に応じてそれなりのパターンを用意しておくべきかもしれませんね。

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