-Blenderでパーティクルを使う手順と注意点-

4. パーティクルの表示 (ビルボード)



表示(Render)設定にはいくつかのモードが用意されています。基本的なモードを少し詳しく見てみます。


■ ビルボード (Billboard)

ビルボードは、カメラの方向を向いた板を表示します。

見るからにテクスチャを張って表示してくださいという雰囲気がしますが、若干のコツがあるのでそれを書いておこうと思います。
エミッタのポリゴン編集のところで、
予めUVマップを追加しておきます。
テクスチャを張ったエミッタを表示するような場合には、既にエミッタ用にUVマップがあったりするかもしれませんが、それとは別にダミーを作成しておきます。

本来は粒子の設定をした後からUVを作ってもよさそうなのですが、
Blender内部の更新のタイミングが悪いのか、うまく反応しなかったりするので、
あらかじめ作っておくのが良いようです。(2.71時点)
一応マテリアルもエミッタ用とビルボード用に分けて作っておきます。
ParticleSystem の Render 設定をビルボード用のマテリアルにしても、
なぜかプレビュー画面は、エミッタ用のマテリアルの色で表示されます。(2.71時点)
レンダリングすると、きちんとビルボード用のマテリアルで表示されています。
テクスチャとして、リアルっぽい煙や(少ない粒子数でリアルな煙にするため)
キャラクターを張って簡単に大群衆、といった用途が考えられます。

キャラクターの例として黄色い人を張ってみることにしましょう。
ビルボード用のマテリアルに、テクスチャを設定して、画像読み込みに設定します。
マッピングの設定を 先に作っておいた UV マップに設定します。

最初に作られた状態で、ビルボードの端から端までぴっちりテクスチャを張る設定
(つまり4頂点がUV座標の(0,0),(1,0),(1,1),(0,1)の4点に貼られている)
になっているので、このUVは弄る必要がありません。

むしろ、何らかの操作をしてしまうと、本来UVエディタではエミッタの形状に対しての編集しかできないので
困ることになるようです。
(後から出現する板ポリゴンに対するUV編集を行う手段は無いと思う…??)
これで、黄色い人がビルボードに貼られました。

キャラクターを板に貼るといった使い方をする場合には、影を落とさなくしたり、透明部分を有効にしたりなど、
いろいろとマテリアルを設定する必要があるでしょう。
マテリアルで、Diffuse(散乱光)やスペキュラー(反射光)を0にして、Emission(発光)だけにして、光源に関係なく白オンリーにします。

透明(Transparency)も有効にしますが、不透明度は1にしておきます。
テクスチャ側の設定で、色と不透明度に、掛け合わせ(Multiply)します。

これでテクスチャ側で不透明度0な部分は、掛け合わされて透明になります。
簡単なビルボードによる動画ができました。

■ ビルボードの煙

もっともビルボードが使われる手法の一つに、左のような煙玉テクスチャを使った煙の表現があります。
このような表現が、比較的高速に行うことができるので、
煙のシミュレーションをするまでもないような時には重宝するはずです。

影の落ちる側のマテリアル設定「Shadow」で、半透明の影を有効(Recieve Transparent)にすることで、
質が悪くても良ければ影も落とせるのですが…
残念ながら影はビルボードの形状が見えてしまいます。(板を置いているので当たり前ですが)

影は無効にする方向性で行くのが無難なようです。
また、半透明を多用すると、デフォルト設定でのアンチエイリアスの誤魔化しが目立つようになってしまいます。
(背景色や向こう側の色が見えてしまう)

アンチエイリアスの設定で Full Sample (誤魔化さずにきちんと計算するオプション)を有効にしたほうが良いでしょう

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