-BlenderでDynamic Paint するときの手順と注意点-

※ この記事は Blender Advent Calendar 2017 に合わせて公開したものです。

1. キャンバスとブラシ

Dynamic Paint は、オブジェクト同士で触れた部分の情報を書き換えて色をつけるといったことをリアルタイムに計算してくれる機能です。
色の場合はペンキが滴ったりする効果をつけることが出来ますし、Modifier と組み合わせて使えるように Vertex Weight を変化させるモード、波面のような変形をしてくれるモードなど、幾つかのモードが用意されています。
影響を受ける側をキャンバス(Canvas)、影響を及ぼす側をブラシ(Brush)と呼びます。

■ キャンバスの設定

スザンヌを配置してキャンバスとしてみることにします
シミュレーションの項目からDynamicPaintをクリックすると、キャンバスとブラシが選択できますので、キャンバスを選択して、Add Canvas で追加します。
キャンバスが追加されます。項目が多いので怯んでしまいますが、重要なのは Format の項目と、Surface Type の項目です。
デフォルトでは Format が vertex となっています。
このモードは頂点の持つ情報を書き換えるモードです。Vertex Weight や Vertex Color が対象になります。
ここはまずはこのままにしておきます。

Surface Type が Paint だと、頂点色(vertex color)がダイナミックペイントの対象になります。
Surface Type が Weight だと、vertex weight がダイナミックペイントの対象になります。
色はマテリアルの設定も絡むので、まずは Weight を試してみます。
次に重要なのが、結果の出力先です。背景が赤くなっているのは、スザンヌにVertex weight が設定されていないために出力先がない状態にあるからです。
スザンヌ に Vertex weight を設定して、出力先に選ぶか、「+」ボタンを押すと、自動で dp_weight という名前の vertex weigt が追加されます。

■ ブラシの設定

キャンバスであるスザンヌと交差するように、もう一つオブジェクトを追加します。
今度は Brush を選択してブラシの設定を追加します。
キャンバスで、ブラシと交錯している部分の vertex weight が 1 になりました。
Paint Source を Mesh Volume + Proxiy にすると、
設定した距離のぶん滑らかに vertex weight が変化します
ブラシを動かすと、ペイントされた部分の vertex weight の情報は消えずにそのまま残ります。
(Canvas 側の設定で Fade を設定することによって、徐々に薄れてゆく効果を与えることができます)

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